3日間お世話になった友人とも今朝でお別れ。ボストンを発ち、NYへ戻ることに。
本当によくしてもらいました。日本に帰ってきた際には、京都で会いたいものです。thanks soooo much!!
行きと同じくチャイナバス。横の席に座っていたご婦人とじっくり話す。彼女は韓国出身で元ドクター。しかし、昔の夢が諦められず一念発起してピアニストを目指し渡米。言葉の面で苦労したようですが、今は自分の選んだ道でよかったと言っていました。
僭越ながら、ほんの少し私と似ている境遇だったりして共感を覚えました。
「物質面での幸福では得られないものを今は手にしている。」まさにそれです。私の当面の目標としては両方失わないように精進します。
あっという間のNY着。叔母の家に荷物を置き、すぐに出発。日本でアポイントを取っていたNYの木工家に会いに行きます。
NYのような街中に工房が?と思いながら街を歩くとブルックリンのコンビナートに工場地域があり、その中にありました。
一軒目はPalo Samko。思っていたよりもずっと若くて30歳前後という感じ。7年前にチェコから渡米したようです。とっても気さくでナイスガイ。彼は共同で工房を使用している。中はけっこう広く、きれいに使っている。色んな道具を見せてもらった。日本のしのぎのみを持っていたので、どうやって研いでいるの?と聞くと、ガイドのついた研ぎ器とダイヤモンド砥石を取り出して見せてくれました。やっぱりこんな感じか。
ふと工房を見てみると、そこにはドミノが!私も昨日買ったばかりなので興奮しながら「ドミノだ!」と言うと、Paloもこれはいいよな!と使わせてくれました。やっぱり早く日本に届いて欲しい。Paloの作った椅子を見せてもらう。ロッキングチェア。とってもテールが長い。アールがとてもきれいで美しい、特に背もたれ後部部分が。値段はなんと7000ドル。確かにこれは手間がかかりそう。Palo、色々見せてもらってありがとう。
http://www.palosamko.com/
次の木工家を訪ねる。同じくブルックリン。でも今度はアーティストが多く住んでいる地域。雑居ビルの中に目的のEricの工房がありました。一部屋を借りて工房兼ショールームにしているようです。
Ericと話してみてビックリ!何と彼は京都に一年間住んでいたようです。しかも大徳寺で仏教勉強のために。彼は日本の建築に興味があり、それで日本へ。現在は木工の道に進んだとのこと。彼の工房を見て更にビックリ!壁には「削ろう会」にポスターが!!さらにそのときの優勝者の鉋屑が横に添えてありました。その鉋屑はポスターが完全に透けてみえます。これが数ミクロンの世界。すさまじい。クレイジーだ。
Ericは日本の手道具を数多く有しており、中には平鉋「為」もありました。学校で使わせてもらっていた鉋。かなりひきやすい。流石eric、目の付け所が違う。
お土産にパープルハートとゼブラウッドを貰った。
彼とは木工以外にも仏教や日本のことについて色々と話すことが出来た。次は日本で、京都で会おう!
http://www.ericmanigian.com/
今日会った二人とも木が好きなんだろうなって漠然と思った。何よりも楽しく仕事をしている。朝にバスで会ったおばあちゃんの言葉のように、心に余裕のある生活を送りたい。でも今はがむしゃらに頑張る時期だとも思う。
30にして立つ。まだ30前だけど。
写真1.Paloと彼の作品と私。めちゃ陽気ないいあんちゃん。
写真2.Ericの工房に貼ってあった削ろう会のポスターと鉋くず。後が透けて見える!
写真3.Ericの道具。日本のものばかり。砥石も京都の天然砥石。キングも有り。